T-Engineと組込みLinuxのハイブリッド・ソリューションで
ユビキタス・コンピューティング基盤が拡大
〜組込みLinuxのデファクトスタンダードMontaVista Linux®がT-Engine上に移植〜
T-Engine(ティーエンジン)の規格推進団体T-EngineフォーラムとMontaVista Software, Inc.(以下、モンタビスタ)は、T-Engineソフトウェアアーキテクチャで定義されるT-Linuxとして、MontaVista Linux®を移植し、対応させることで合意しました。
T-Engineは、ユビキタス・コンピューティング環境を構築することを最終目標とした、組込型リアルタイムシステムの標準アーキテクチャで、2002年6月に発表されました。T-Engineアーキテクチャは標準化されたCPUボード、リアルタイムオペレーティングシステムT-Kernel(ティーカーネル)、セキュリティアーキテクチャeTRON(イートロン)を中核とし、アプリケーションソフトウェアを開発する部品となる多様なミドルウェアを流通させることを目指しています。T-EngineはeTRONと呼ぶ暗号機能を備えた特殊チップを搭載し、無線通信やインターネットのようなセキュリティの弱い通信路を利用してもセキュリティが確保される機能を持っているのが特長で、次世代携帯電話やPDAのようなモバイル機器、家電製品、オフィス機器など、あらゆる組込み機器を対象としています。すでにT-EngineはSH、ARM、MIPS、M32R、FRと全世界の主要な組込み用マイクロプロセッサすべてに対応しており、流通ミドルウェアとしても全世界組込み実績No.1のTRONの資産を背景に続々と対応ソフトが登場しております。
一方、組込みLinuxは既に、携帯電話、STB、PDA、PVR、インターネットラジオ、VoIP等、多数のモバイル機器や家電製品に搭載されています。MontaVista Linuxでも、昨年1年間で、世界で450以上のデザインウインを獲得しています。
T-EngineとLinuxとの組み合わせにより、これらの市場におけるあらゆるアプリケーションにおいて、双方のメリットを最大限に活用した次世代の機器開発が可能となります。すなわち、これまで開発されてきた資産である、TRONのアプリケーションコードと、UNIX、Linuxで作られてきた豊富なミドルウェアやアプリケーションの双方が利用できることになります。
このハイブリッド・アーキテクチャでは、リアルタイムオペレーティングシステムとして、TRONの進化形であるT-Kernelを使用し、MontaVista Linuxは、T-EngineのT-Linuxのパートを受け持ち、Linuxのアプリケーションを実行できるプログラミングサービスを提供します。このソリューションにより、ユーザは、 MontaVista Linux上で、豊富なUnix互換のネットワーク環境、アプリケーションを利用することができます。

T-Engineフォーラムは、T-Engineの規格推進団体として、昨年6月に発足し、既に国内外の企業104社が加入しています。モンタビスタも、今後のT-Engineの対応のため、T-Engineフォーラムに加入しました。モンタビスタは、T-Engineフォーラムにて、T-EngineとT-Linuxのインターフェイスの仕様策定に参加し、T-Linuxの開発・検証を行う予定です。
関係者からのコメント
T-Engineフォーラム会長
東京大学 教授 坂村 健
「2002年6月に発足したT-Engineフォーラムが提供する、T-Engineは新しいユビキタス・コンピューティング時代に向けたオープンな開発プラットフォームとして、全世界100社以上の賛同をうけ、フォーラム方式で制定されるオープンな事実上の標準としての地位を獲得しつつあります。今回、組込みLinuxの分野で世界No1のモンタビスタと協力することにより、標準化されたT-Engineアーキテクチャの上で、T-Kernelのリアルタイム性能をLinuxから使えるという、複雑な組み込み機器開発の分野でも最強力な環境が実現します。
ジム・レディ氏とは、昔からの知り合いであり、今回世界のユビキタス・コンピューティング分野の発展に、協力して進む体制ができたことは誠に嬉しく思っております。」
MontaVista Software, Inc.
CEO兼社長 Jim Ready
「TRONは、日本の家電や自動車産業において長年にわたり標準となってきたリアルタイムOSであり、一方、Linuxはその独自の特長により、そのような市場にますます貢献してきています。T-Engineプロジェクトとモンタビスタが手を組むことで、機器メーカーは、この2つの強力なOSのメリットを存分に活用できることになり、より先進の機器開発を導くことと確信しています。」
モンタビスタソフトウエアジャパン株式会社
代表取締役社長 有馬 仁志
「TRONのオープンテクノロジという考え方はLinuxに共通するものです。ここ数年の間に日本市場で急速に組込みLinuxが受け入れられてきたのは、TRONで馴染んできた 土壌であったことも影響していると言えます。T-Kernelと弊社のMontaVista Linuxは競合OSと見られがちですが、T-EngineアーキテクチャとMontaVista Linuxが協調することで、組込み開発の選択の自由度を拡大することにつながります。このソリューションが実現することで、今後の日本の組込み開発に大きく貢献していくことを期待しています。」
T-Engineについて
あらゆるものにコンピュータが入りネットワークでつながれるユビキタス・コンピューティング環境の構築を目指した、 オープンなリアルタイムシステム標準開発環境を提供するため、TRONプロジェクトでは、 T-Engineプロジェクトを発足させました。 T-Engineは携帯情報機器やネットワーク接続型の家電機器などを効率良く短期間で開発するのに最適な開発環境を提供します。T-EngineはeTRONと呼ばれるTRONプロジェクトのネットワークセキュリティアーキテクチャに対応し、セキュリティの完全でないインターネットなどのネットワークを経由しても盗聴、改竄、なりすましを防御して安全に目的の相手に電子情報を送る機構を備えています。
効率のよい開発をサポートするために、規格化されたハードウェア(T-Engineボード)、 標準リアルタイムOS (T-Kernel)を定め、ミドルウェアを流通させることに特に力を入れています。 また、T-Engineは半導体メーカー、ハードウェアメーカー、ソフトウェアメーカー、 システムメーカーの縦方向の連携を円滑にし、相互のビジネスを活発化し、開発期間や開発コストの低減により付加価値の高い製品を短期間で提供することができます。
T-Engineは高度な半導体技術や実装技術、ソフトウェア技術を採用しており、他に追随を許さない先進的な応用製品の開発を行うことができます。すでにハードウェア/ソフトウェア/システムを開発するプレイヤーが参加を表明し、2002年第二四半期より、マーケットにT-Engineプラットフォームならびに応用システムの具体的な製品の投入を開始いたしております。
MontaVista Linuxについて
MontaVista Linuxは、高性能、低消費電力、スケーラブルでフレキシブルなアーキテクチャ、リアルタイム性能、優れたネットワーキング機能といった特長を持ち、先進のインターネットアプライアンスを始めとした、ネットワーク型コンスーマエレクトロニクス製品に要求される高度な機能をサポートします。MontaVista Linux Professional Editionは、通信機器から家電製品まで、広範囲な組込みアプリケーションに対応し、スマートモバイルフォン、ワイヤレスPDA、STB、車載システムといった、コンスーマエレクトロニクス市場の多種の組込みアプリケーションで既に多数の採用実績を持っており、クロス開発プラットフォームとして広く普及しています。また、モンタビスタの新製品、MontaVista Linux Consumer Electronics Editionは、携帯電話、デジタルTV、STBおよびテレマティックスのようなコンスーマエレクトロニクスアプリケーションに特化して開発された初のLinuxオペレーティングシステムとクロス開発環境です。さらに、キャリアグレード環境での製品展開に必要とされる高信頼性と高可用性を付加することで標準Linuxを強化した製品、MontaVista Linux Carrier Grade Editionも提供しており、テレコムやデータ通信、その他極めて高度なサービスアベイラビリティを要するアプリケーションに対応しています。このように、モンタビスタでは、このようなコンスーマ機器からハイアベイラビリティが要求される通信装置まで、非常に広範囲な組込みアプリケーション開発に対応した標準プラットフォームとしてMontaVista Linuxの製品ラインを提供しています。
T-Engineフォーラムについて
T-Engineフォーラムは、以下の目的の実現を目指した活動を行っています。
1. 組込型リアルタイムシステムの開発用プラットフォームとして、坂村健・東京大学教授が提唱する T-Engineアーキテクチャの研究開発、標準化、普及啓発活動、関係機関との連絡調整を実施すること。
2. T-Engineを用いたユビキタス・コンピューティング環境を構築すること。
3. ユビキタスIDセンターの活動を行う。
詳細は、http://www.t-engine.org/ をご覧ください。
モンタビスタソフトウエアについて
MontaVista Software, Inc.(本社:米国カリフォルニア州サニーベール)は、組込みシステム用のオープンソースシステムソフトウエアのリーディングプロバイダです。リアルタイム オペレーティング システムの先駆者ジェームス・レディ(James Ready)によって 1999年に設立され、通信インフラからコンスーマ機器までの幅広いアプリケーション分野を対象とし、MontaVista Linux® Professional Edition、MontaVista Linux® Carrier Grade Edition、およびMontaVista Linux® Consumer Electronics Editionを提供しています。さらに、モンタビスタでは、顧客の特定のニーズに対応するため、パワフルなJava開発環境やグラフィックス開発機能を提供するアドオン製品も提供しています。モンタビスタソフトウエアジャパン株式会社は、MontaVista Software Inc. の100%日本法人として2000年7月に設立され、日本市場に対して組込みLinux、およびそれに関わるあらゆるサービスを提供しています。
米カリフォルニア州サニーベールに本社を置くMontaVista Softwareは、Alloy Ventures, US Venture Partners、RRE Ventures、WR Hambrecht+Co.、IBM、Intel Capital、Sony、Panasonic、Toshiba America、およびYamaha Corporationなどの主要投資企業より出資を受けた私有企業です。MontaVista Softwareの詳細情報は、同社のWebサイト(www.mvista.com (英語)、www.montavista.co.jp (日本語))をご参照ください。
Linux は Linus Torvalds の登録商標です。MontaVista は MontaVista Software, Inc. の商標です。その他のすべての名称は、各社の商標、登録商標、またはサービス マークです。
【問い合わせ先】
T-Engineフォーラム 事務局
TEL: 03-5437-2270
Email: office@t-engine.org
モンタビスタソフトウエアジャパン株式会社
マーケティング部:坪田 email: akemi_tsubota@montavista.co.jp
東京都渋谷区東3-16-3 エフニッセイ恵比寿ビル6F
TEL: 03-5469-8840 FAX: 03-5469-8841
www.montavista.co.jp
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